文献の管理のためにMacのPapers 3 (現時点でver. 3.4.2) を利用している.
良い点はなんと言ってもPDFファイルを与えれば,ほぼ自動でネット上のIEEEやGoogle Scholorなどのデータベースから情報を引いてきてくれ点である.昔,ちまちまとFileMakerなどでマイデータベースを作っていたのが嘘みたい.
さらに,論文に書かれている参考文献も簡単に取得できる.Inspector のActivityのRelated Articlesに参考文献がリストアップされているときもあるし(これは外部データベースによる?),なければ参考文献タイトルを選択して 右クリックし,Search Online… とやればほとんどの文献は手に入る(大学が,IEEE CSなどの主要なデジタルライブラリを一括購入契約を結んでくれているのも大きい).おかげで「積ん読」論文が山のようにPapers内に溜まっている.とほほ.
アプリ内でPDFに書き込みやコメントも残せる.また,自分は使っていないが,コメントなどを公開して,研究者同士で繋がれる(SNSみたいなものかな)サービスもあるようだ.
ちなみに,iPadアプリもあり,無料である.しかもLANやDrop BoxでMacと同期ができる.これはすこぶる便利.操作性はもう少し改善して欲しいが(例えば,PDFに書き込みをしたいとき,いちいち上部のメニューから選ばないといけない),概ね満足.
改善して欲しい点も挙げておこう.1つは日本語入力がダメな点である.基本的に日本語で使うことは想定されていない作りらしい.ひどいのがデータベースのフィールドの入力時に,一定時間(1秒ぐらい)たつと漢字変換中だろうがなんだろうが勝手に確定されることである.例えば,「この論文は面白い」とうちたくて「このろんぶんは」とうったあたりで『ひらがな』で確定されてしまう.これはきつい.使っているFEPのせいかなと思っていろいろといじって見たけど改善せず.たぶん関係なさそう.しかたがないので他のテキストエディタ(ATOK Pad)を使って日本語文を作成し,Papersにコピペしている.
もう1つの悪い点は,内蔵のPDFビューアーが時々表示されなかったり,記入したはずのコメントが見えなかったりする.アプリを再起動したり,ライブラリを初期化したりすると直る場合もあるが(なんらかのメモリリークかな?),やはりこれもちょっといただけない.ただこの問題は,Papersの中の人に質問したことがあるのだが,「バグとして認識していて直している」という答えだったので,そのうち直るかもしれない.
と,まあいろいろ書いてきたが,研究を行う上で無くてはならないツールであることは間違いなく,愛用アプリの1つである.