「日本力/伊藤 洋一」を読む.
一言でまとめると「日本はまだまだ大丈夫」ということか.隣国の中国,韓国,そしてインドは日本以上の成長をしているように見えるが,実はたくさんの問題を抱えていて,総合的に観ると日本の方が強いよ.日本の悲観論なんてばかばかしいという本.
主張していることはわかりやすいし,なにより日本人を褒めているんだから悪い気はしないわな.そういう意味では日本人のための癒し系の本.
本の論旨は納得できるものの,個人的には実感としてピンとこないのも事実.これは伊藤さんと世代が違うためか.つまり「バブル」と「失われた10年」を学生という身分で過ごした自分は,それぞれの恩恵と厳しさをあまり体験していないため,そもそも「日本ってだめじゃん」とは思っていないということ.どっか日本人として冷めている気もする.自分の同年代はこの本をどう読むんだろう.ちょっと興味がある.