日経マイクロデバイス10月号にこのタイトルの記事があったので興味をひかれて呼んでみた.著者の主張は,1990年代のDRAMでの日本の敗因は「過剰技術で過剰品質の製品を作って」おり,「2000年に入ってSoCに舵を切ったものの,この傾向は変わっていない」というもの.そしてすぐにでもこの傾向を改めて,「コスト重視の製造に替わるべきだ」という風にむすばれる.
確かに最近のPCのDRAMに対して過剰品質なのは問題かもしれないが,高品質であってこそのmade in Japanという気もする.こういう考え方自体が固定観念にとらわれているのかもしれないが.
高品質なものを求められるマーケットととにかくコストを下げたものが求められるマーケットにうまく棲み分けできればいいと思う.そういった意味では日本の企業は同じ方向を向いているべきという観念にとらわれすぎているのかもしれない.すでに「日本の敗因」という言い方がひとくくりに考えている証拠だろう.