シネツインでやってます.広島と長崎で被爆した人へのインタビューを編集した形の映画.当時の目を覆いたくなる映像や,インタビューを受けている人の体に残った傷跡(と簡単に呼べないものだが)とともに,戦争への嫌悪感が残る映画だった.
もう1つ個人的に印象に残ったことは,インタビューを受けている人から怒りや憎しみの感情を感じなかった点.みなさん淡々と,昨日のことを語るように語っていらした.被爆から60年という月日のせいなのかもしれないし,それとも映画の編集のせいなのかもしれないが,本当に伝えたいことは怒りや憎しみではなく,もっとそんなことを超越した他の何かであるように感じた.勝手な想像だが.
映画は,渋谷(だったかな?)の若い人に「1945年の8月6日に何があったか知っていますか」と問い,若者は誰も答えられないという,ある意味ベタな(失礼)演出から入る.確かに答えられないまでも,1945年と聞いて戦争にまつわる回答が出てこないのもちょっと怖い気もする(これも,編集のせいかもしれないが).月並みな結論だが,やはり忘れないことが自分にできることの1つだと思った.